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前回の続き 元配偶者の協力が完全に得られない場合の最終手段について

  • 2025年11月29日

前回のブログにてテーマから少し逸脱、説明も長くなる可能性もありましたので割愛した「●6.協力が完全に得られない場合の最終手段」について改めて解説させていただきます。

離婚後、不動産の名義変更や住宅ローンの問題を解決しようとしても、元配偶者が協力してくれないことで手続きが完全に止まってしまう ── 時折、いただくご相談です。

・連絡をしても返事がない
・手続きの話題を出すと強く拒否される
・そもそも関係が悪化していて話し合いができない

こうした状況が続くと、
「もう何もできないのでは…?」
「このまま放置して大丈夫なのか…?」
と不安が大きくなっていきます。

実は、こうしたケースでも、相手の協力が得られなくても進められる可能性がある手続きが存在します。

もちろん、すべての問題が“協力なしで解決できる”わけではありません。
しかし、家庭裁判所の仕組みや法的手続きを利用することで、特定の場面では“本人の署名・押印がなくても進められる”ケースがあるのです。

この記事では、元配偶者の協力がどうしても得られない場合に使える手続きや、どこまで単独で進めることができるのかを、できるだけわかりやすく解説していきます。

「もう動きようがないのでは?」という状況でも、実は取れる選択肢が残されていることがあります。

まずは可能性を一つずつ整理していきましょう。

●協力なしでも進められる可能性があるケース(代表例)

– 不在者財産管理人を利用する場合
– 調停・審判(履行確保や財産分与関連)
– 裁判所の職権による代位登記(極めて限定的)
– ローン名義や登記名義を“強制的に変える”ことは原則不可
※ただし、裁判手続きによって「相手の署名・押印なしで進められる余地」が発生する場合があるという趣旨です。

●1.不在者財産管理人の選任(家庭裁判所)

元配偶者が
・連絡不能
・行方不明
・どうしても協力してくれない
状況が長く続く場合に使える制度です。

依頼先:家庭裁判所(申立て)
概要:家庭裁判所が「不在者の代わりに法的手続きを行う人」を選任し、その管理人が 登記手続き等を代理で進められる場合があるという仕組みです。

ただし
・住宅ローンの名義変更や金融機関の同意取得までは代理できない
・あくまで“登記手続き”に限定的
という制約があります。

●2.家庭裁判所での調停・審判(財産分与)

相手が一切協力しない場合、
財産分与調停 → 審判と進むことで、裁判所が「どちらの名義にすべきか」を判断することがあります。

依頼先:家庭裁判所

できること
・財産分与として不動産を取得する権利を裁判所が認める
・審判の結果が確定すると、裁判所の判断をもとに登記申請ができる

ポイント
審判の確定書で「登記義務者の協力と同等の効果」が認められる場合、相手本人の署名・押印が不要となり、登記手続きが可能なケースがあります。

●3.登記義務者に代わって裁判所が行う「代位登記」

極めて限定的ですが、登記手続きが義務づけられているのに相手が応じない場合、裁判所の判断で「裁判所が登記義務者の代理として手続きを行う」ことがあります。

依頼先:家庭裁判所・司法書士(登記手続き)

適用例(一般例)
・財産分与審判で不動産の帰属が確定
・相手が登記協力を拒否
→ 代位登記によって手続き可能

●4.重要な注意点(ほとんどの人が誤解している部分)

■金融機関のローン名義は“強制変更できない”
■返済は原則、契約者本人のまま
■銀行が認めない限り「代わりに他人が支払う契約」にはできない

そのため、登記だけを進めても 「住宅ローンは元配偶者のまま残り続ける」というリスクがあります。

つまり、
“協力なしで登記変更が可能な場合”はあるものの、
“ローン名義変更まで強制できるわけではない”
という点が最大の制約です。

 

●まとめ

協力なしで可能なこと(可能な場合あり)
– 不在者財産管理人による登記手続き
– 審判確定書による代位登記

協力なしでは原則不可能なこと
– 住宅ローン名義の変更
– 銀行との契約内容の強制変更

所有(登記名義)と債務(ローン名義)の両方の名義を変更できることが唯一、根本的な解決と言えます。

片方のみの変更に留まるということは、将来的に何らかの不利益が生じる可能性を残すということになり、部分的な解決に留まります。

当サポートセンターでは不動産の名義(登記)とローンの名義(債務者変更)のいずれもご相談者の名義へ変更するお手伝いをしております。まずは、お気軽にご相談ください。

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