【解決事例】二世帯住宅での離婚。親子リレーローンを解消し名義変更を成功させた方法

「まさか、二世帯住宅を建てた数年後に離婚の話が出るとは…」「妻の連帯債務を外したいが、銀行に断られてしまった」

二世帯住宅にお住まいの方からのご相談で、近年増えているのが「離婚に伴う住宅ローンの扱い」です。特に親子リレーローンを組んでいる場合、親世帯・子世帯・金融機関の利害が複雑に絡み合い、一般的な不動産会社では「売却するしかありません（＝全員退去）」と突き放されてしまうケースが少なくありません。

今回は、離婚により若夫婦部分の名義を整理し、親子リレーローンの連帯債務者から外れることに成功したAさん（30代男性）の解決事例をご紹介します。

相談者様の状況（Aさん・30代男性）

物件： 完全分離型の二世帯住宅（築5年）
ローン形態： 父親を主債務者、Aさん（息子）を連帯債務者とする親子リレーローン。
名義： 土地は父親単独、建物は父とAさんの共有名義。
家族構成： 父・母（1階）、Aさん・妻・子供（2階）。
お悩み： 性格の不一致により妻との離婚が決定。妻は家を出ていくが、妻が連帯保証人（またはペアローンの一部）に入っており、その名義を外さないと離婚協議が進まない。しかし、銀行からは「借り換えなしでの名義変更は認めない」と言われている。

Aさんが当事務所にご相談に来られた時、彼は3つの大きな壁に直面していました。

住宅ローンは、契約時の収入や信用情報を元に融資されています。離婚という個人的な事情であっても、銀行は「奥様の名義を外す（債務免除）」ことを簡単には認めません。返済能力が下がると判断されるためです。

売却して清算しようにも、二世帯住宅は市場での流動性が低く、特殊な間取りのため買い手がつきにくい傾向にあります。査定額がローン残債を下回る「オーバーローン」状態になりやすく、売るに売れない状況でした。

1階に住むご両親としては、「自分たちの住まいはどうなるのか」「孫と離れたくない」といった不安があります。家を売却することは、両親の老後の生活基盤を奪うことになりかねず、Aさんは板挟みになっていました。

私たちはAさんの「両親のために家は守りたい」「妻とは綺麗に別れたい」という想いを実現するため、以下のステップで解決にあたりました。

まず、二世帯住宅の実績豊富な提携不動産鑑定士とも連携し、詳細な査定を行いました。その結果、市場価格よりも「収益還元法（賃貸に出した場合の価値）」なども加味した評価を行い、金融機関への交渉材料を揃えました。

奥様の名義を外すには、ローンの一本化が必要です。通常、Aさん一人の年収では既存のローン全額の引き受けは審査上厳しい状況でした。しかし、私たちは以下の点をアピールし、複数の金融機関へ打診を行いました。

借り換えの承認を得ると同時に、奥様との離婚協議書を作成（提携弁護士と連携）。「住宅ローンの連帯債務から外れること」を条件に、財産分与の請求を調整する合意を取り付けました。奥様にとっても、将来の借金リスクがなくなることは大きなメリットです。

粘り強い交渉の結果、条件の良い地方銀行での借り換えに成功しました。

「一時は家を売って両親を路頭に迷わせるしかないと絶望していましたが、まさか住み続けながら解決できるとは思っていませんでした。妻との話し合いも、専門家が入ってくれたことで感情的にならずに進められ、本当に感謝しています」

二世帯住宅での離婚問題は、単なる不動産売却ではありません。家族の縁を切る・切らないというデリケートな問題に加え、特殊なローン商品の知識が必要です。

諦める前に、まずは一度ご相談ください。私たちには、他社で断られた案件を解決に導いた多くの実績があります。

あなたの状況に合わせた「守るための戦略」を一緒に考えましょう。

ご安心ください♪お問い合わせによりご相談をいただいてもセールスはいたしておりません。

個人情報が特定されるような情報提供は控えたいけれども「具体的に相談はしたい」という方はLINEよりお気軽にご相談ください。