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「とりあえずそのままで」の口約束は危険。離婚から5年後、元夫の再婚を機にペアローンを解消した大阪府S様の事例

  • 2025年12月28日

「離婚する時、『子供が大きくなるまでは住んでいいよ』と彼が言ってくれたんです。でも、まさか5年後に『出て行ってほしい』と言われるなんて…」

今回は、離婚時の口約束を信じて家の名義変更を先送りにしていた結果、元夫の再婚を機に住まいを失う危機に直面した、大阪府のS様(30代後半・パート勤務)の事例をご紹介します。

離婚当時、精神的な疲れもあって「家の手続きは面倒くさいから、落ち着いてからでいいや」と後回しにしてしまう方は非常に多いです。

しかし、「放置」は時間の経過とともにリスクを増大させます。

S様のように、相手の状況が変わった(再婚、転勤、病気など)瞬間に、突然「家を売る」「退去してくれ」と通告されるケースは後を絶ちません。

この記事では、名義変更を放置するリスクと、時間が経ってからでも家を守るための解決策を解説します。

目次

  1. 【相談内容】離婚から5年、「再婚するからローンを整理したい」という通告
  2. なぜ「家の名義」を放置してはいけないのか?3つの時限爆弾
    • ①相手の「再婚」で立ち退きを迫られる
    • ②相手が「死亡」すると相続トラブルに巻き込まれる
    • ③相手が「滞納・破産」すると家が競売にかかる
  3. 【解決の壁】5年の歳月で変化していた「家の価値」と「年齢」
  4. 【実行した施策】S様が家を守るために行った2つのステップ
    • ステップ①:元夫との交渉(財産分与のやり直し)
    • ステップ②:親子リレーローンでの借り換え
  5. 【結果】元夫との縁が完全に切れ、枕を高くして眠れる日々に
  6. まとめ:相手と連絡が取れるうちに、1日も早い手続きを

1. 【相談内容】離婚から5年、「再婚するからローンを整理したい」という通告

S様は5年前に性格の不一致で離婚。 当時、小学生のお子様がいたため、話し合いの結果、「家の名義と住宅ローンは元夫のまま、S様と子供が住み続け、S様が家賃代わりにローン額を元夫に送金する」という形で合意しました。

公正証書などは作らず、あくまで口約束でした。

平穏な日々が破られたのは、離婚から5年が経ったある日。元夫からの突然のLINEでした。

「来年、再婚することになった。新しい家庭で家を買いたいから、今の家のローンが邪魔になる。悪いけど、家を売ってローンを完済するか、君の名義に変えてくれないか。期限は半年以内で頼む」

S様は青ざめました。 「今さら出て行けと言われても、子供の学校もあるし、引っ越し費用もない。私が名義変更するにしても、パート収入だけでローンが組めるわけがない…」

八方塞がりになったS様は、当センターの「無料相談」に駆け込まれました。

2. なぜ「家の名義」を放置してはいけないのか?3つの時限爆弾

S様の事例は、決して他人事ではありません。名義変更をせずに放置していると、以下のような「時限爆弾」を抱えて暮らすことになります。

①相手の「再婚」で立ち退きを迫られる

元夫が再婚する場合、新しい奥様から見れば、前の奥様(あなた)が住んでいる家のために夫がローンを抱えている状況は面白くありません。「早く関係を清算して」と圧力がかかり、今回のように急な変更を迫られます。

②相手が「死亡」すると相続トラブルに巻き込まれる

もし名義変更前に元夫が亡くなると、家の権利は「元夫の相続人(親や兄弟、再婚相手など)」に移ります。あなたには相続権がないため、全く知らない親族から「ここは俺たちの家だから出て行け」と言われるリスクがあります。

③相手が「滞納・破産」すると家が競売にかかる

名義が元夫である以上、元夫が借金をしたり破産したりすれば、家は差し押さえられます。あなたがいくら真面目に住んでいても、ある日突然、裁判所から通知が届くのです。

3. 【解決の壁】5年の歳月で変化していた「家の価値」と「年齢」

S様の場合、解決には「元夫名義のローンを、S様名義で借り換える」必要がありました。 しかし、5年の歳月が壁となります。

  • 家の価値: 購入時より下がっているかと思いきや、大阪府内の地価上昇で価値が維持されており、借り入れ必要額が高止まりしていた。
  • 年齢と収入: S様はパート勤務で年収200万円台。単独でのローン審査は絶望的でした。

4. 【実行した施策】S様が家を守るために行った2つのステップ

この絶体絶命の状況を、私たちは以下の方法で解決に導きました。

ステップ①:元夫との交渉(財産分与のやり直し)

まず、元夫に対して「S様が単独名義にする(=元夫のローンを消してあげる)代わりに、財産分与としての持ち分譲渡に協力してほしい」と交渉しました。 元夫にとっても「再婚のためにローンを消したい」というメリットがあるため、金銭的な請求(解決金など)を放棄してもらい、スムーズな協力を取り付けました。

※相手にメリットを提示することで、協力を引き出すのがポイントです。

ステップ②:親子リレーローンでの借り換え

S様一人の年収では審査に通りません。そこで、既に成人して働いている長男(20代)との卯jm「親子リレーローン」をご提案しました。

  • 主債務者: S様
  • 連帯債務者: 長男様

二人の収入を合算することで、年収基準をクリア。 さらに、当センターが提携する「事情を考慮してくれる金融機関」へ持ち込むことで、パート勤務という属性の弱さをカバーしました。

5. 【結果】元夫との縁が完全に切れ、枕を高くして眠れる日々に

審査の結果、無事に借り換えが承認され、家の名義もローンも全てS様(と息子様)のものになりました。

  • 元夫: ローン完済扱いとなり、心置きなく再婚へ。
  • S様: 「いつか追い出されるかも」という恐怖から解放され、本当の意味で自分の家になった。

「あの電話が来た時は絶望しましたが、ピンチはチャンスだったんですね。これで元旦那とも完全に縁が切れてスッキリしました!」 手続き完了後、S様は晴れやかな笑顔でおっしゃいました。

6. まとめ:相手と連絡が取れるうちに、1日も早い手続きを

離婚後の名義変更は、時間が経てば経つほど難易度が上がります。 S様は「元夫と連絡が取れた」から解決できましたが、これがもし「音信不通」や「死亡」の後だったら、家を失っていた可能性が高いです。

「相手がいるうちに動く」 これが鉄則です。

「5年も経って今さら相談しにくい…」なんて思う必要はありません。 むしろ、今がラストチャンスかもしれません。元夫から連絡が来る前に、あなたから動いて、安心できる暮らしを手に入れましょう。

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