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「共有名義とペアローンが残ったまま」…それでも子どものために住み続ける。持分売買で“家もローンも自分名義”にできた話(大阪市西淀川区)

今回は、大阪市西淀川区のマンションで、離婚により「家の名義」と「ローンの債務者」をどちらも自分名義にしたいのに、共有名義(持分)とペアローンが絡んで“行き止まり”になっていた相談者A様(年収約220万円・パートタイマー)の事例をご紹介します。

持分は、元夫4/10、元妻6/10。
ローンはペアローンで、元夫の残債が約700万円、元妻の残債が約190万円。
時価は2,000万円前後で、残り返済期間は17年。

そして何よりA様が守りたかったのは、中学2年のお子さまの生活でした。
「転校だけは避けたい。家を残したい」——その気持ちが、最後までブレませんでした。

でも、相談者がここでつまずきやすいのが現実です。
共有名義とペアローンは、放置すると“あとから静かに効いてくる”問題だからです。

結論|共有名義(持分)とペアローンは「持分売買+一本化」で前に進む

結論から言うと、A様のケースは「名義変更のお願い」として進めると取り組みが難しく、どこかでストップしてしまうといった条件でした。

そこで、まずは手続きを以下のように整理しました。

  • 元夫の持分(4/10)を元妻が適正価格で買い取る(元夫婦間の持分売買)

  • ペアローン2本は、一本化(新規融資で完済)へ整理

  • 所有も債務も、元妻の単独へ一本化する

そしてこの“売買としての入口”を成立させるために、弊社が作成した「重要事項説明書」「売買契約書」を用意します。このあたりが整理できると、金融機関は「住宅購入(持分買取)の資金」として検討しやすくなります。

壁|夫婦で合意しているのに、金融機関では取り合ってもらえない理由

A様は当初、「離婚で名義を変えたい」「ローンも自分が払う」と、正直に相談しようとしていました。
気持ちとしては当然です。合意もできている。だから、窓口で手続きできると思ってしまうことは必然とも言えます。

けれど現実では、ここで止まってしまいます。

理由はシンプルで、金融機関にとっては「債務者が変わる=契約が別物」だからです。
しかも今回は、共有名義(持分)とペアローン。権利もお金も“ひもづき”が強い状態でした。

相談者のAさんや元配偶者さんが悪いわけではありません。
ただ、入口が「名義変更」だと、現実は、話が“進む形”になりにくいことがあるということです。それが現実です。

解決策|「名義変更」ではなく“持分を買う売買”として組み立て直す

A様には以下のとおりお伝えしました。

「名義変更のお願い」ではなく、
「元夫の持分を買い取る住宅購入(持分買取)」として整えましょう、と。

ポイント1|価格を“それっぽく”決めない(適正価格の根拠を作る)

離婚だと、つい「安く譲ってもらう」「手間を減らすため0円で…」となりがちです。
でも、価格が極端だと“売買の実態”が疑われやすくなり、別の問題が出やすくなります。

だからA様のケースでも、査定等の根拠を踏まえ、持分4/10を「売買として説明できる形」に整えました。
相談者の不安を増やさないために、ここは曖昧にしません。

ポイント2|ペアローンは「2本を1本にして完済する」設計へ

今回の残債は、元夫約700万円+元妻約190万円。
この2本が残ったままだと、将来ずっと“ひもづいた関係”が続いてしまいます。

そこで、売買の決済と同時に、ペアローンを新しい一本のローンで完済し、債務関係を整理します。
「家も債務も、自分名義にする」のゴールに直結する部分です。

ポイント3|年収が高くなくても、返済期間の再設定で月々を現実にする

A様の年収は約220万円。
ここだけ見て「厳しい」と言われてしまう相談者もいます。

しかし、今回は返済期間を“残り17年”のままではなく、審査承認時に27年まで引き延ばすことが可能となりました。
これにより月々の返済負担が落ち着き、現実的な家計として説明しやすくなります。

もちろん、誰でも同じように延ばせるわけではありません。
ただ、「期間の設計」で見え方が変わる相談者は確かにいます。

【解決事例】大阪市西淀川区A様|“子どもの居場所”を守るための最短ルート

A様が一番つらかったのは、「決めたのに進まない」ことでした。

離婚は、感情の決着だけでも疲れます。
そこに、共有名義・ペアローン・手続きの順番——“正しさ”が必要な問題が重なる。

A様が口にされた言葉が印象的でした。

「元夫とは、もう揉めたくないんです。
でも、子どもがこの家に帰ってこられなくなるのは、もっと嫌で…」

私たちは、次の順番で“事故が起きない流れ”に落とし込みました。

1)合意内容を「売買の言葉」に翻訳する

元夫4/10、元妻6/10。
この持分の整理を「譲る/もらう」ではなく、「買う/売る」に置き換えます。

そうすると、手続きは“お願い”ではなく“取引”になります。
感情が入りにくくなり、相談者が前に進みやすい。

2)重要事項説明書・売買契約書を作成する

個人のメモや当事者だけの紙ではなく、宅建業者が作成する正式書類で対応が可能となります。もちろん、ほとんどの金融機関は審査の受付すらNGですが、そのあたりは弊社の実務上の経験とノウハウで融資可能な方法、金融機関とのコネクションの構築ができています。
正しい手順、方法により審査のテーブルに乗るかどうかが変わるといったケースは少なくありません。

3)ペアローンを一本化し、決済で完済→名義一本化へ

決済時、持分移転とローン完済がきれいにつながるようにします。最後に崩れないように、必要書類・段取り・期限を先に固めます。

4)結果|所有も債務もA様の単独へ。「やっと、母として前に進めます」

手続きが完了したあと、A様は肩の力が抜けた表情になりました。
「これで、子どもに“変わらない日常”を残せます」

離婚で家を守るのは、わがままではありません。
相談者が“生活を守る”ための、きちんとした選択です。

まとめ|共有名義とペアローンは放置せず、「売買として一本化」で未来が安定する

今回のポイントは、次の3つです。

  • 共有名義(持分)は、持分売買で単独名義へ一本化できる

  • ペアローンは、一本化(新規融資で完済)で“関係のひも”を切れる

  • 年収だけで諦めず、返済期間の再設定など「設計」で現実的にできる場合がある

そして、金融機関が動くためには、宅建業者が作成する「重要事項説明書」「売買契約書」が必須です。
ここを飛ばすと、相談者の足が止まりやすい。だから順番が大事です。

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