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行政書士に作った「公正証書」だけでは銀行は動かない?住宅ローン審査に必要な「あと1枚」の重要書類とは

公正証書を作れば、銀行も納得してくれると思っていた…

「行政書士の先生にお願いして、立派な公正証書を作りました」 「『夫は家の名義を妻に移す』と書いてあるので、これで銀行手続きもスムーズにいくはずでした」

そう思って銀行の窓口に行ったのに、担当者から返ってきたのはこんな言葉。

「公正証書はあくまでご夫婦の約束事ですよね? 当行が融資をするための『売買契約書』が必要です」

お客様はパニックになります。 「えっ? 行政書士さんに高いお金を払って作ったのに、これじゃダメなの?」

誤解のないように申し上げますが、行政書士の先生が作った書類が悪いわけではありません。 ただ、「銀行がお金を貸すためのルール」においては、公正証書だけではパーツが足りないのです。

今回は、せっかく作った公正証書を無駄にせず、銀行審査をクリアするために必要な「あと1つのピース」について解説します。

なぜ、公正証書だけでは審査してくれないのか?

1. 銀行が必要なのは「約束」ではなく「取引の証明」

公正証書は「AとBはこう約束しました」という証明です。 しかし、銀行が住宅ローンとしてお金を貸す対象は、あくまで「不動産の売買取引」です。

銀行の内規(ルール)として、融資を実行するためには、宅地建物取引業者(不動産会社)が作成し、有資格者が説明を行った「重要事項説明書」「不動産売買契約書」が必須条件となっていることがほとんどです。

2. 行政書士は「売買契約書」を作れない(業法上の制限)

「じゃあ、行政書士さんに売買契約書も作ってもらえばいいのでは?」 そう思われるかもしれませんが、それはできません。

銀行が求める「公的な融資用契約書」を作成・仲介できるのは、宅建免許を持つ不動産会社だけです。 行政書士は法律書類のプロですが、不動産取引の仲介は専門外(というより業法で禁止されている領域)なのです。

【事例】大阪市・公正証書持ち込み。不動産会社との連携で解決したS様

【状況】

  • 行政書士に依頼し、「夫は妻に家を譲渡する。妻は夫に解決金〇〇万円を支払う」という公正証書を作成済み。
  • 妻S様はその「解決金」を銀行ローンで借りようとしたが、「個人の貸し借りには融資できない」と否決。

【解決策:公正証書をベースにした「売買契約」の再構築】 S様から相談を受けた私たちは、行政書士の先生が作った公正証書の内容を尊重しつつ、銀行向けに翻訳し直しました。

  1. 契約書の作成: 公正証書にある「譲渡」を、銀行実務上の「売買」として定義し直し、正式な「不動産売買契約書」を作成。
  2. 資金使途の明確化: 「解決金」ではなく「物件購入代金」として申請書類を作成。
  3. 銀行への説明: 「公正証書ですでに合意形成は完了しており、トラブルのリスクはない案件です」とアピール。

【結果】 「しっかりした売買契約書があるなら」と銀行審査が通り、S様は資金を調達して夫に支払い、無事に名義変更を完了させることができました。

「先生」に相談した後は、「専門店」へ

行政書士の先生に書類を作ってもらったら、次は私たちの出番です。 その書類を「銀行が融資できる形」にパッケージし直すのが、私たちの仕事です。

「融資のお手伝いはできない」「銀行に書類が足りないと言われた」 「先生に、ここからは不動産屋の領域だと言われた」

そんな時は、迷わずご相談ください。 せっかくの公正証書を無駄にせず、ゴール(名義変更と融資実行)まで繋げます。

【重要:銀行に行く前の注意点】

多くの銀行は、離婚に伴う単なる「名義変更」や「借り換え」を嫌がります。 スムーズに審査を通すコツは、「夫から妻へ、正式に家を売却する(元夫婦間売買)」という形をとることです。 これには不動産会社が作成する「重要事項説明書」「売買契約書」が必須です。銀行に行って断られる前に、まずは私たちにご相談ください。

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