今回は、「離婚後も元夫と共有名義の家に私と子供が住み続けているが、毎年届く固定資産税の納付書を巡って元夫と揉めている。維持費や火災保険料は誰が負担すべきなのか…」という状況で悩まれていた、埼玉県のA様(40代女性)のご相談事例をもとに解説します。
離婚しても家を売却せず、共有名義のままどちらかが住み続けるケースは少なくありません。 しかし、そこで必ず問題になるのが、「家にかかるお金(ランニングコスト)」を誰が負担するかです。
固定資産税・都市計画税
火災保険料・地震保険料
マンションの管理費・修繕積立金
家の修繕費用(雨漏りなど)
「住んでいる人が払うべき?」それとも「名義人が払うべき?」 この認識が元夫婦間でズレていると、毎年納税の時期が来るたびに喧嘩になり、精神的に消耗してしまいます。
今回は、離婚後の共有不動産にかかる費用の「法的な負担義務」と、トラブルを根本から断ち切るための解決策について、専門家の視点から解説します。
もくじ
A様は3年前に離婚しましたが、子供の学校のために共有名義(夫1/2、妻1/2)のマンションに住み続けていました。 住宅ローンは完済していましたが、毎年かかるのが約15万円の固定資産税です。
A様は「私も半分持っているけど、元夫も半分持っているのだから、税金も折半すべき」と考え、元夫に半額(7.5万円)を請求しました。 しかし、元夫の言い分はこうでした。
「俺はもう住んでいないんだから、恩恵を受けているお前が全額払うのが筋だろう。俺の持分を使わせてやってるんだから、家賃を貰いたいくらいだ」
話し合いは平行線。結局、A様が泣く泣く全額を負担していましたが、「この理不尽な支払いが一生続くのか」と不安になり、当センターへ相談に来られました。
A様と元夫、どちらの主張が正しいのでしょうか? 実は、「誰に対しての義務か」によって答えが変わります。
役所(税金)や管理組合(管理費)から見れば、「共有者全員」が支払い義務者です。 これを「連帯納付義務(れんたいのうふぎむ)」と言います。
持分が1/2だろうが1/100だろうが、全員が全額の支払責任を負います。 したがって、役所はA様と元夫のどちらに請求してもよく、もし滞納があれば両方の財産を差し押さえることができます。
では、夫婦間ではどうすべきでしょうか? 民法上は、共有物の維持管理費用は「持分の割合に応じて負担する」のが原則です。 つまり、基本的にはA様の「折半すべき」という主張が正しいことになります。
しかし、元夫の「俺は住んでいない」という主張も無視できません。 実務上は、「家に住む利益(家賃相当額)」と「維持費」を相殺するという考え方が取られることが多いです。
元夫の主張: 「お前が俺の持分(半分)をタダで使って住んでいるのだから、その使用料(家賃)の代わりに、税金や管理費はお前が全額負担しろ」
この理屈は、裁判などでも認められやすい傾向にあります。 結果として、「住んでいる側(A様)が実質的に全額負担する」という形で決着することが多いのが現実です。
負担割合が決まっていればまだマシですが、曖昧なまま放置するとさらに大きなリスクが生じます。
もし納付書が元夫の住所に届いていて、元夫が「俺は払わん」と無視し続けたらどうなるでしょうか? A様が気づかないうちに滞納扱いとなり、ある日突然、マンション全体が「差押え」られます。 共有名義である以上、「私は払うつもりだった」という言い訳は通用しません。
火災保険が元夫名義のままで、離婚後に解約されていたり、更新されていなかったりするケースです。 もし火事になっても保険金は下りず、住む家も再建資金も失うことになります。
毎年やってくる納税通知書のたびに、元夫と連絡を取り、嫌な思いをする。 そんな生活から抜け出す方法は、「共有状態の解消」しかありません。
A様が元夫の持分(1/2)を買い取り、名義をA様一本にします。 こうすれば、固定資産税も管理費も、名実ともに「自分の家の費用」として納得して支払えます。元夫との縁も完全に切れ、将来の売却やリフォームも自分の判断で自由にできるようになります。
維持費の負担が重いなら、いっそ売却して現金化し、そのお金で身の丈に合った賃貸や小さな中古マンションに引っ越すのも賢い選択です。 共有名義のままでは売れませんが、離婚時の財産分与として売却手続きを進めることで、スムーズに現金化できます。
「どちらが払うか」で争うのは、終わりのない消耗戦です。 根本的な原因は、離婚したのに「財布(不動産)が一緒のまま」であることにあります。
固定資産税の負担で毎年揉めている
元夫が払ってくれているか不安だ
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多くの銀行は、離婚に伴う単なる「名義変更」や「借り換え」を嫌がります。 スムーズに審査を通すコツは、「夫から妻へ、正式に家を売却する(元夫婦間売買)」という形をとることです。 これには不動産会社が作成する「重要事項説明書」「売買契約書」が必須です。銀行に行って断られる前に、まずは私たちにご相談ください。
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