「離婚する時、『子供が大きくなるまでは住んでいいよ』と彼が言ってくれたんです。でも、まさか5年後に『出て行ってほしい』と言われるなんて…」
今回は、離婚時の口約束を信じて家の名義変更を先送りにしていた結果、元夫の再婚を機に住まいを失う危機に直面した、大阪府のS様(30代後半・パート勤務)の事例をご紹介します。
離婚当時、精神的な疲れもあって「家の手続きは面倒くさいから、落ち着いてからでいいや」と後回しにしてしまう方は非常に多いです。
しかし、「放置」は時間の経過とともにリスクを増大させます。
S様のように、相手の状況が変わった(再婚、転勤、病気など)瞬間に、突然「家を売る」「退去してくれ」と通告されるケースは後を絶ちません。
この記事では、名義変更を放置するリスクと、時間が経ってからでも家を守るための解決策を解説します。
もくじ
S様は5年前に性格の不一致で離婚。 当時、小学生のお子様がいたため、話し合いの結果、「家の名義と住宅ローンは元夫のまま、S様と子供が住み続け、S様が家賃代わりにローン額を元夫に送金する」という形で合意しました。
公正証書などは作らず、あくまで口約束でした。
平穏な日々が破られたのは、離婚から5年が経ったある日。元夫からの突然のLINEでした。
「来年、再婚することになった。新しい家庭で家を買いたいから、今の家のローンが邪魔になる。悪いけど、家を売ってローンを完済するか、君の名義に変えてくれないか。期限は半年以内で頼む」
S様は青ざめました。 「今さら出て行けと言われても、子供の学校もあるし、引っ越し費用もない。私が名義変更するにしても、パート収入だけでローンが組めるわけがない…」
八方塞がりになったS様は、当センターの「無料相談」に駆け込まれました。
S様の事例は、決して他人事ではありません。名義変更をせずに放置していると、以下のような「時限爆弾」を抱えて暮らすことになります。
元夫が再婚する場合、新しい奥様から見れば、前の奥様(あなた)が住んでいる家のために夫がローンを抱えている状況は面白くありません。「早く関係を清算して」と圧力がかかり、今回のように急な変更を迫られます。
もし名義変更前に元夫が亡くなると、家の権利は「元夫の相続人(親や兄弟、再婚相手など)」に移ります。あなたには相続権がないため、全く知らない親族から「ここは俺たちの家だから出て行け」と言われるリスクがあります。
名義が元夫である以上、元夫が借金をしたり破産したりすれば、家は差し押さえられます。あなたがいくら真面目に住んでいても、ある日突然、裁判所から通知が届くのです。
S様の場合、解決には「元夫名義のローンを、S様名義で借り換える」必要がありました。 しかし、5年の歳月が壁となります。
この絶体絶命の状況を、私たちは以下の方法で解決に導きました。
まず、元夫に対して「S様が単独名義にする(=元夫のローンを消してあげる)代わりに、財産分与としての持ち分譲渡に協力してほしい」と交渉しました。 元夫にとっても「再婚のためにローンを消したい」というメリットがあるため、金銭的な請求(解決金など)を放棄してもらい、スムーズな協力を取り付けました。
※相手にメリットを提示することで、協力を引き出すのがポイントです。
S様一人の年収では審査に通りません。そこで、既に成人して働いている長男(20代)との卯jm「親子リレーローン」をご提案しました。
二人の収入を合算することで、年収基準をクリア。 さらに、当センターが提携する「事情を考慮してくれる金融機関」へ持ち込むことで、パート勤務という属性の弱さをカバーしました。
審査の結果、無事に借り換えが承認され、家の名義もローンも全てS様(と息子様)のものになりました。
「あの電話が来た時は絶望しましたが、ピンチはチャンスだったんですね。これで元旦那とも完全に縁が切れてスッキリしました!」 手続き完了後、S様は晴れやかな笑顔でおっしゃいました。
離婚後の名義変更は、時間が経てば経つほど難易度が上がります。 S様は「元夫と連絡が取れた」から解決できましたが、これがもし「音信不通」や「死亡」の後だったら、家を失っていた可能性が高いです。
「相手がいるうちに動く」 これが鉄則です。
「5年も経って今さら相談しにくい…」なんて思う必要はありません。 むしろ、今がラストチャンスかもしれません。元夫から連絡が来る前に、あなたから動いて、安心できる暮らしを手に入れましょう。
「元夫と連絡を取りたくない」「今からでも変更できる?」 その不安、放置すると取り返しがつかなくなります。まずは現状をご相談ください。
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