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【保存版】夫婦間の名義変更、税金で損しない方法は?「贈与税の配偶者控除」と「財産分与」の違いを徹底解説

「熟年離婚を考えているが、長年連れ添った妻に感謝の気持ちとして家を譲りたい。離婚前に名義変更すると『贈与税』がかかると聞いたが、税金がかからない特例はないのか…」

今回は、このように「妻への譲渡」を検討しつつも、税金の仕組みが複雑でどちらが得か分からず悩まれていた、大阪府のY様(50代男性)の事例をもとに解説します。

夫婦の間で不動産の名義を変更する際、最も気にしなければならないのが「税金(贈与税)」です。 通常、夫から妻へ家をタダで譲ると、それは「贈与」とみなされ、高額な贈与税がかかります。

しかし、一定の条件を満たしたご夫婦であれば、「おしどり贈与(贈与税の配偶者控除)」という特例を使って、無税(または低額)で名義変更できる場合があります。

ここで重要なのが、「離婚を見据えている場合、この特例を使うべきか、それとも離婚時の『財産分与』を使うべきか?」という判断です。 タイミングを間違えると、数十万円単位で税金等のコストが変わってしまうこともあります。

今回は、意外と知られていない「夫婦間贈与の特例」の仕組みと、離婚時における賢い使い分けについて解説します。

夫婦間の名義変更は「タイミング」で税金が劇的に変わる

家の名義を夫から妻へ移す場合、それが「いつ行われるか」によって、税務上の扱いが全く異なります。

  • 離婚届を出す「前」 = 「贈与」扱い
    • 原則、高額な贈与税がかかる(※特例を使えば非課税枠あり)。
  • 離婚届を出した「後」 = 「財産分与」扱い
    • 原則、贈与税はかからない(資産の精算とみなされるため)。

「じゃあ、離婚後の財産分与一択では?」と思われるかもしれません。 しかし、Y様のように「まだ離婚は確定していないが、先に安心させてあげたい」という場合や、「相続対策」を兼ねている場合は、離婚前の贈与が検討されます。

離婚前に名義を変える裏技?「贈与税の配偶者控除」とは

もし、離婚前に(婚姻中に)名義変更をしたい場合、利用を検討すべきなのが「贈与税の配偶者控除の特例」です。通称「おしどり贈与」とも呼ばれます。

婚姻期間20年以上の夫婦だけの特権

この特例は、以下の条件をすべて満たす場合に利用できます。

  1. 婚姻期間が20年以上であること
  2. 今の家にそのまま住み続けること
  3. 居住用不動産(またはそれを買う金銭)の贈与であること

「2,000万円」まで非課税になる仕組み

通常、贈与税の非課税枠は年間110万円しかありません。 しかし、この特例を使えば、基礎控除110万円 + 配偶者控除2,000万円 = 合計2,110万円までの評価額の不動産なら、贈与税ゼロで名義変更が可能です。

※注意:不動産の価値は「固定資産税評価額」で計算します。市場価格が3,000万円でも、評価額が1,500万円なら全額非課税になります。

【比較】「離婚前の贈与」vs「離婚後の財産分与」どっちが得?

では、Y様のように離婚を視野に入れている場合、どちらが得なのでしょうか? 実は、トータルのコスト(諸費用)で見ると、「離婚後の財産分与」の方が有利なケースが多いです。

比較①:贈与税のリスク

  • 特例贈与: 2,110万円を超えた分には課税される。申告手続きが必要。
  • 財産分与: 原則、いくらであっても非課税(※過大すぎなければ)。

比較②:不動産取得税・登録免許税のコスト

ここが大きな落とし穴です。贈与税がゼロでも、名義変更には「登録免許税」と「不動産取得税(地方税)」がかかります。

税金の種類 離婚前の贈与(特例使用) 離婚後の財産分与
贈与税 2,110万円まで非課税 原則 非課税
不動産取得税 課税される 原則 非課税(※)
登録免許税 評価額の 2.0% 評価額の 2.0%

※財産分与の場合、不動産取得税は多くのケースで軽減または非課税になります(精算的な分与の場合)。 一方、贈与の場合はガッツリ課税されます。

Y様へのアドバイス:今回は「財産分与」を選ぶべき理由

Y様の場合、評価額は1,800万円でしたので、特例を使えば贈与税はかかりません。 しかし、試算の結果、「不動産取得税」が数十万円かかることが判明しました。

私たちはY様にこうアドバイスしました。

「今すぐ名義を変えたい強い理由がないのであれば、離婚協議書(公正証書)で『離婚時に家を譲る』と確約し、離婚成立後に『財産分与』として名義変更することをお勧めします」

これにより、Y様は無駄な数十万円の税金を払わずに済み、奥様にも納得いただける形で家を譲ることができました。

まとめ:税金対策は「手続きの順番」が命

「夫婦間贈与の特例」は素晴らしい制度ですが、離婚においては万能ではありません。 状況によっては、あえて使わない方が得をするケースも多々あります。

  • 結婚20年以上で、離婚するかは未定だが名義を変えたい特例贈与が有効
  • 離婚が決まっていて、コストを抑えたい財産分与が有効

この判断を誤ると、後から「税務署から通知が来た!」と慌てることになります。

当センターでは、不動産実務だけでなく、提携税理士と連携して「一番税金がかからない移転方法」をシミュレーションいたします。 手続きを始める前に、まずは一度ご相談ください。

【重要:銀行に行く前の注意点】

多くの銀行は、離婚に伴う単なる「名義変更」や「借り換え」を嫌がります。 スムーズに審査を通すコツは、「夫から妻へ、正式に家を売却する(元夫婦間売買)」という形をとることです。 これには不動産会社が作成する「重要事項説明書」「売買契約書」が必須です。銀行に行って断られる前に、まずは私たちにご相談ください。

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